「CRエヴァンゲリオン最後のシ者」の不正基板交換ゴト

(資料提供:株式会社コスモローム研究所)
 「CRエヴァンゲリオン最後のシ者」(ビスティ) コーナーから2台の不正基板が発見された。
 今回発見された不正基板は非常にレベル が高く、かなり精巧に作られている。
 下記画像黄色四角枠内が改造された部分であるが、ハンダ、カシメともほとんど目 視での判別は不可能と思われるほど出来栄えがよい。
 おかしいと思ったら、レントゲン撮影する必要がある。
カシメ上部からだけの目視確認では、キズ等がまった く見当たらないため、絶対にわからない。
カシメを真横からみたアングルであるが、黄色→先部分が切断されている
のがわかるだろうか?
これもよほど注意して確認しないとわからないレベルだ。
 
下2枚画像は不正改造されたIC15チップのハンダ表裏。ハンダの付き具合での判別はほぼ 不可能に近い。
 
下2枚はIC15とIC13のレントゲン画像だが、三共・ビスティ系のほとんどの改造基板 はこの方式が取られている。
IC15チップレントゲン画像
このチップの裏側をえぐり取り、 超小型ICをはめ込んでいる。
IC13の分の役目もしている ものと思われる。
IC13チップレントゲン画像
このチップはパターンを切断して あるだけ。
おそらく、IC13の回路が邪魔 なため殺しているものと思われる。
 
左側画像は上記IC15チップを縦撮り したものだ。少し前までは、超小型不正 ICをこのチップの裏側に貼り付けたタ イプもあり、ベロのようなものを確認で きる場合があったが、最近の不正基板は、 正規チップをえぐって不正チップをはめ 込んだタイプが多く、ベロのようなもの は一切見えない。
ちなみにIC13の場合は、チップのパ ターンを切断するだけの場合がほとんど だ。これも当初は足そのものを切断して いた。
 
ゴト手口の進化
 この不正基板のゴト手口に限らず、ほとんどの場合、過去のゴト手口の焼きまわしである。し かしながら、予想されたことではどんどん磨きがかかり驚くほど精巧な作りになっている。
特に最近のゴト事例における手口を見ると非常にハイレベルであり、今回の不正基板のよう に目視レベルの検査だけでは「あやしい」と思えても、正規であるか不正であるかの判定は不 可能である。